第001回では、人工知能(Artificial Intelligence, AI)を「たくさんのお客さんを見てきた店員」にたとえました。
今回はもう一段、細かく見てみます。
大きな百貨店には、靴に詳しい人、バッグに詳しい人、香水に強い人、肌色を見て口紅を選ぶのが上手な人がいます。
全員同じ百貨店で働いていても、得意な仕事は違います。
この感覚が AIモデル(AI Model) を理解する助けになります。
AIは大きなカテゴリー、モデルは実際に仕事をする専門家
AIは幅広い技術全体を指す言葉です。
一方、モデル(Model) は、特定の仕事をするために訓練されたシステムです。
たとえばモデルには、
- 写真に何が写っているか判断するもの
- 文章を分類するもの
- 商品をおすすめするもの
- 続きの文章を生成するもの
- 文章から画像を作るもの
などがあります。
だから「このAIはすごい」と聞いたら、もう少し具体的に「どのモデル?何をするためのもの?」と考えると理解しやすくなります。
モデルによって答えが違うのはなぜ?
通勤用バッグに詳しい店員と、コレクター向けの希少バッグに詳しい店員では、同じ質問でも答えが変わるはずです。
AIモデルも同じです。どんなデータを見たのか、どのように訓練されたのか、何を上手にするよう設計されたのかで、結果は大きく変わります。
ChatGPTはモデルなの?
ChatGPTは、まず「あなたが使うサービス」と考えるとわかりやすいです。
その裏側では、一つまたは複数のAIモデルが仕事をしています。
百貨店のVIPカウンターのように、入口は一つでも、内容によって別の専門スタッフが対応するイメージです。
日常会話でChatGPTをAIと呼ぶのは問題ありません。でも少し詳しく理解したいときは、「製品」と「モデル」を分けて考えると整理しやすくなります。
モデルは巨大な答え集ではない
モデルは「質問→正解」を全部保存した百科事典ではありません。
たくさんの例からパターンを身につけた店員のように、データから関係性や傾向を学びます。
今日覚えることは一つだけ
AIは大きな技術カテゴリー。モデルは、その中で特定の仕事をするために訓練されたシステム。
次は、そのモデルがどうやって能力を身につけるのかを見ていきます。