とても気に入った人物画像ができたとします。
次に「同じ人を駅に立たせて」と頼んだら、顔が変わり、髪型も違い、年齢まで少し変わって見える。
これは珍しい失敗ではありません。
文章だけの説明は、たいてい「一人の完全に固定された人物」ではなく、条件に合う人物の範囲を指定しているからです。
名前だけではIdentityにならない
人物を「Mina」と呼んでも、モデルがその名前に結びついた正確な顔を保持していなければ、同じ顔にはなりません。
「長い黒髪、茶色の目、色白」と書いても、その条件に合う人は無数にいます。
連続作品を作るなら、映画やドラマと同じように、場面を変える前に人物の基準を作ります。
キャラクター表を作る
変えたくない特徴を分けて記録します。
- 年齢の範囲
- 顔の輪郭
- 髪の長さと色
- 目立つ特徴
- よく使うアクセサリー
- 基本衣装
- 全体のビジュアルスタイル
そして、場所、表情、ポーズ、衣装変更など「変えてよいもの」と分離します。
基本は、Identityを固定してから、場面だけ変えることです。
参考画像は文章より情報量が多い
ツールにReference Image、Character Reference、Image-to-Image、Identity Controlなどがあるなら、それを使う方が安定します。
一枚の顔写真には、顔の比率や細かな特徴が大量に含まれています。文章で同じ情報を完全に再現するのは難しいからです。
Seedは万能な人物IDではない
Seedを指定できるツールでは、初期ランダム状態の一部を固定できます。比較やバリエーション作成には便利です。
ただし、大きくPromptを変えたり、モデルのバージョンを変えたり、別の生成サービスへ移ったりすれば、同じSeedでも人物は変わります。
Seedは補助的な固定手段として考えましょう。
一度に全部変えない
場所、髪型、服、カメラ角度、年齢、画風を一度に変更すると、AIが人物そのものを再解釈する余地が増えます。
- 基準となるポートレートを作る
- 近い表情やポーズを増やす
- 参考画像でIdentityを固定する
- 新しい場所へ移す
- 必要なときだけ衣装やスタイルを変える
という順番の方が安定します。
完全な一貫性はまだ簡単ではない
横顔、極端な光、特殊な角度、動きの大きい姿勢では、顔の特徴がずれることがあります。
ブランドキャラクターや商用素材のように正確さが重要なら、生成後の人間による確認や修正も必要です。
今日の一文
同じ人物を維持するには、変えないIdentityの視覚的な根拠を固定し、変えたい要素だけを後から分けて変更します。
次の第016回では、静止画よりさらに難しい「時間方向の一貫性」、つまりAI動画生成を見ていきます。
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